ふどうさんこんさるてぃんぐますたー
不動産コンサルティングマスター

不動産コンサルティングマスター(公認不動産コンサルティングマスター)とは,不動産流通推進センターによる資格です.同センターが実施する不動産コンサルティング技能試験・登録制度により,不動産の有効活用や投資・相続対策等について、高い専門知識と豊富な経験に基づく高度な不動産コンサルティング能力を証します.

資格の取得には,試験への合格に加えて一定の実務経験が必要です.試験に合格し,不動産等に関する5年以上の実務経験を有する者は,登録手続きを行うことで不動産コンサルティングマスターになることができます.


受験データ(2020年度)

受験者数

1,223

合格者数

529

合格率

43.3%

資格のあらまし

資格の名称

資格名
公認 不動産コンサルティングマスター
資格名
こうにん ふどうさんこんさるてぃんぐますたー

資格の種別

資格種別
民間資格
実施団体
公益財団法人 不動産流通推進センター
制度開始年
1993(平成5)年

実施団体である不動産流通推進センターは,不動産流通市場の整備・近代化に対する支援を行う公益法人です.不動産業に従事する人材の育成の一環として不動産コンサルティングマスターのほか不動産流通関係の資格・検定試験を主催しています.

資格の認定と更新

不動産コンサルティングマスター技能試験に合格し,所定の実務経験要件を満たす者は,不動産流通推進センターへ登録し,認定証の交付を受けることができます.

認定方式
試験および実務経験
登録機関
不動産流通推進センター
登録要件

以下の両方を満たす者:

  • 技能試験の合格
  • 宅地建物取引士,不動産鑑定士または1級建築士の各有資格者として5年以上の実務経験を有する者

実務経験の期間は,技能試験合格の前後は問わないが,有資格者として登録後のものに限られる.

有効期間
あり(登録年度の翌年度から5年後の3月31日まで)
更新方法
更新を行おうとする者は,更新までの5年間のうちに,研修の受講やレポートの提出等一定の更新要件を充足しておく必要がある.

資格の位置づけ

法令上の地位

不動産コンサルティングマスターは,国土交通大臣登録証明事業に指定されており,以下に挙げる人的要件を満たす資格のひとつとなっています.

  • 不動産特定共同事業の業務管理者

  • 不動産投資顧問業登録

  • 金融商品取引法上の不動産関連特定投資運用業

人的要件

不動産特定共同事業の業務管理者

不動産特定共同事業の許可を受ける際には,一定の資格を持った業務管理者を設置しなければならない(不特法17条).宅地建物取引士資格登録者であり,かつ以下のいずれかの認定を受けている者は,登録証明事業による証明を受けた者に該当し,業務管理者になることができる(不特法施行規則21条の3).

  • 不特法:不動産特定共同事業法

ステップアップ

不動産コンサルティングマスター資格を取得後,一定の分野についてさらに専門的な技能を有する者を認定する「専門士」制度が設けられています.

試験の概要

試験名称
不動産コンサルティング技能試験
受験資格
宅建士,不動産鑑定士または一級建築士
試験実施団体
公益財団法人 不動産流通推進センター
受験料
31,000円(税込,令和2年度)

受験スケジュール

試験日
年1回 11月上旬(例年)
試験会場
全国12地区(令和2年度)
出願期間
7月中旬〜9月中旬
受験票発送
10月中旬
合格発表
翌1月上旬

試験の内容

出題形式

択一式:四肢択一,50問(2時間)

記述式:必修3科目,選択1科目(2時間)

試験範囲

■択一式

事業,経済,金融,税制,建築,法律の6科目

■記述式試験

  • 【必修科目】 実務,事業,経済の3科目
  • 【選択科目】 金融,税制,建築,法律の中から1科目選択

選択科目は.試験当日に問題を確認の上,選択して解答

合格基準
択一式及び記述式試験の合計200点満点中の一定(例年110〜120点)以上の得点

お問い合わせ

実施団体

公益財団法人 不動産流通推進センター

https://www.retpc.jp/consul-exam/

制度の沿革

不動産コンサルティングに関する知識及び技術の審査・証明事業認定規程が告知(平成4年建設大臣告示第1277号)

第1回不動産コンサルティング技能試験が実施

受験データ

受験者数・合格者数・合格率の推移

過去5年間に実施された不動産コンサルティング技能試験の受験者数,合格者数および合格率の推移を図表に示します.毎年,毎年12百〜14百人程の受験者数を集めています.合格率は,年により変動はあるものの,平成26年度以降は毎年40%台の水準にあります.


試験回受験者数合格者数合格率
2020年度1,22352943.3
2019年度1,32353840.7
2018年度1,39358942.3
2017年度1,40460843.3
2016年度1,30464849.7

(公財)不動産流通推進センターの発表に基づき作成

合格者の試験地別内訳

不動産コンサルティング技能試験(2020年度)合格者の試験地別内訳を図表に示します.図表中の地域ブロックは,受験地であった47都道府県を全国6地域へ割り振り,集計したものです.東京を含む②関東・甲信越のブロックの合格者が337人と,同年の全国の合格者529人のうち63.7%を占めています.

凡例地域割合
北海道・東北4.9%
関東63.7%
中部7.0%
近畿15.3%
中国・四国1.3%
九州・沖縄7.8%
 合計100.0%
(529人)

各ブロックは以下の各試験地を含む:

【北海道・東北】札幌 仙台 【関東】東京 横浜 【中部】静岡 金沢 名古屋 【近畿】大阪 【中国・四国】広島 高松 【九州・沖縄】福岡 沖縄

(公財)不動産流通推進センターの発表に基づき作成