マンション管理士(マン管)とは,マンション管理適正化法に基づいた国家資格です.管理組合の運営や規約の改定,大規模修繕工事などマンション管理に生じる様々な問題に対して,管理組合や区分所有者等からの相談に応じ,助言や指導その他の援助を行うコンサルタントです.

資格の取得にはマンション管理士試験への合格が必要です.合格後,所定の資格登録の手続きを行うことでマンション管理士になることができます.

管理業務主任者がマンション管理会社の業務に携わるのに対し,マンション管理士はマンション管理組合や区分所有者等の側から,管理組合の運営や会計の方法,管理業者や修繕業者の選定などの相談に応じ,アドバイスを行います.


合格者データ(令和2年度)

受験者数

12,198

合格者数

1,045

合格率

8.6%

資格のあらまし

資格の名称

資格名
マンション管理士
よみ
まんしょんかんりし
資格英名
Licensed strata management consultant

上記以外にも,マン管と称されることがあります.

資格の種別

マンション管理士は,マンション管理適正化法に定める国家資格で,国土交通省が主管しています.資格制度は2001年に第1回の試験が実施されて,現在に至っています.

資格種別
国家資格
根拠法令
マンション管理適正化法
試験実施機関
公益財団法人 マンション管理センター
主管官庁
国土交通省
制度開始年
2001(平成13)年

試験の実施団体であるマンション管理センターは,マンションの管理の適正化を推進する公益法人です.マンション管理適正化法に基づいて,国交省大臣からマンション管理士資格に関する試験・登録機関として指定を受け,試験を行っています.

資格の認定と更新

マンション管理士資格試験に合格後,指定登録機関(マンション管理センター)へマンション管理士として登録されることにより,マンション管理士登録証が交付され,マンション管理士の名称を用いて業務を行うことができるようになります.

認定方式
試験
登録機関
(公財)マンション管理センター
登録要件
  • マンション管理士試験の合格者

登録申請に期間の定めなく,試験合格者は,いつでも登録申請をすることができる.

有効期間
あり(5年間)
更新方法
5年ごとに法定講習を受講する義務がある

制度上の講習

マンション管理適正化法によって,マンション管理士には法定の講習を受講する義務が課されています.

更新・継続

資格の位置づけ

法令上の地位

マンション管理士はマンション管理適正化法に基づく資格であり,法により,有資格者以外はその名称を名乗ることが認められていません(名称独占).

名称独占

名称使用の制限

マンション管理士でないものは,マンション管理士,またはこれに紛らわしい名称を使用することができない(適正化法43条)

  • 適正化法:マンション管理適正化法

公的な位置づけ

国土交通省によるマンション標準管理規約へのコメントによれば,「管理組合が支援を受けることが有用な専門的知識を有する者(第33条および第34条関係)」のひとつとして位置づけられています.

他資格での免除

マンション管理士試験の合格者は,管理業務主任者試験を受験する際に,その一部(マンション管理適正化法の5問)が免除されます.

試験の概要

試験名称
マンション管理士資格試験
受験資格

なし

誰でも受験することができる

試験実施団体
公益財団法人 マンション管理センタ-
受験料
9,400円(非課税,令和2年度)

受験スケジュール

試験日

年1回

11月の最終日曜日(例年)

試験会場
全国8試験地13会場(令和2年度)
試験公告
6月上旬(官報,ホームページ)
出願期間
9月上旬〜下旬(例年)
受験票発送
11月上旬(例年)
合格発表
翌1月中旬(例年)

試験の内容

試験方式
マークシート
出題形式
四肢択一, 全50問,2時間
試験範囲
  1. マンションの管理に関する法令及び実務に関すること
  2. 管理組合の運営の円滑化に関すること
  3. マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること
  4. マンションの管理の適正化の推進に関する法律,マンションの管理の適正化に関する指針等
法令基準日
試験年の4月1日
合格基準
おおむね満点の70%以上の得点で合格
免除科目等

あり

管理業務主任者試験の合格者は,本試験で課される全50問のうち5問が免除されて,一律5点が加点される.

お問い合わせ

試験実施機関

公益財団法人 マンション管理センタ-

https://www.mankan.org/


所轄官庁

国土交通省 土地・建設産業局 不動産業課

https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000246.html

制度の沿革

財団法人マンション管理センター(2013年に公益財団法人へ移行)が設立

マンション管理適正化法(平成12年法律第149号)が施行

第1回マンション管理士試験が実施

マンション管理士法定講習が開始

資格データ

有資格者の数

マンション管理センターの発表によると,全国のマンション管理士の登録者数(令和2年3月末)で25,660人です.そのうちマンション管理士証の交付を受けている者は,6,978人です.

受験データ

試験科目別の出題状況

これまでのマンション管理士試験の過去問に基づいて作成した,例年の試験科目別の出題状況を表に示します.主幹科目である②区分所有法と③標準管理規約,および免除科目でもある⑥マンション管理適正化法とで,全体の半数(25問)を占めています.管理業務主任者試験と比べると,より区分所有法の比率が高く,今後もこの出題傾向が継続するものと予想されます.

凡例科目配分
民法・その他法令6問
区分所有法12問
標準管理規約8問
管理実務4問
建築・設備15問
マンション管理適正化法5問
 合計50問

近年の本試験の過去問より作成

受験者数・合格者数・合格率の推移

過去5年間に実施されたマンション管理士試験の受験者数,合格者数および合格率の推移を図表に示します.資格制度の始まった2001(平成13)年当初には109,520人と多くの志願者を集めていたものの,その後大きく減少してしまい,近年は1万2千人の申込者数で前後しています.受験者数は2020年には増加に転じ,今後は前年並の申込者を集めるであろうと期待されます.合格率は初年度から合格率は一貫して7〜9%台と高難易度を保っています.なお,合格率が最高を示したのは2011(平成23)年の9.3%で,最低は2002(平成14)年の7.0%です.


試験回受験者数合格者数合格率
2020年度12,1981,0458.6
2019年度12,0219918.2
2018年度12,3899757.9
2017年度13,0371,1689.0
2016年度13,7371,1018.0

(公財)マンション管理センタ-の発表に基づき作成

免除申込者の数

マンション管理士試験の出願時に管理業務主任者試験に合格している者等は,マンション管理士試験でその一部(例年5問)を免除されます.マンション管理センターの発表によると,2020年度のマンション管理士試験での「試験の一部を免除される者」(免除申込者)の数は5,862人で,全申込者の48.1%を占めています.

凡例項目内訳
免除申込者48%
一般(免除なし)申込者52%
(公財)マンション管理センタ-の発表に基づき作成

合格者の男女比

マンション管理士試験合格者の性別内訳(令和2年度の場合)を図表に示します.合格者の男女別の比率は,男性が87.4%(913人),女性が12.6%(132人)でした.

凡例項目内訳
男性913人
女性132人

(公財)マンション管理センタ-の発表に基づき作成

合格者の年齢

令和2年度のマンション管理士試験の合格者の平均年齢は48.4歳です,最高年齢は85歳でした.他の宅建系四資格と比べると,宅建士の34.7歳,賃貸不動産経営管理士の41.6歳,管業の43.2歳となり,相対的に年齢層の高い試験といえます.

同試験の合格者を年齢層別に集計した図表を示します.50代の合格者が最も多く,全体の28.2%(295人)を占めています.40代が27.0%,60代が20.8%の順に続き,40歳以降で全体の4分の3を占める結果になっています.

凡例年齢層割合
20代以下8.0%
30代16.0%
40代27.0%
50代28.2%
60代以上20.8%
 合計100.0%
(1,045人)

(公財)マンション管理センタ-の発表に基づき作成

合格点の推移

過去5年間に実施されたマンション管理士試験の合格基準点(合格に必要な最低点)の推移を図示します.期間中(平成28年〜令和2年)の合格基準点の平均は36.4点で,合格には満点のおおむね70〜75%の得点が求められていることがわかります.ここ10年間の単年度データを見ると,最大値は平成25年度などの38点,最小値は平成28年度の35点でした.

(公財)マンション管理センタ-の発表に基づき作成

合格者の地域別内訳

マンション管理士試験(令和2年度)合格者の地域別内訳を図表に示します.図表中の地域ブロックは,受験地であった各試験会場を,都道府県ベースの全国6地域へ割り振り,集計したものです.東京を含む②関東・甲信越のブロックの合格者が594人と,同年の全国の合格者1,045人のうち56.8%を占めています.

凡例地域割合
北海道・東北6.4%
関東56.8%
中部6.2%
近畿17.9%
中国・四国3.7%
九州・沖縄8.9%
 合計100.0%
(1,045人)

各ブロックは以下の各都道府県を含む:

【北海道・東北】北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 【関東】茨城県 栃木県 群馬県 新潟県 山梨県 長野県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 【中部】富山県 石川県 福井県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 【近畿】滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 【中国・四国】鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 【九州・沖縄】福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県

(公財)マンション管理センタ-の発表に基づき作成