まんしょんいじしゅうぜんぎじゅつしゃ
マンション維持修繕技術者

マンション維持修繕技術者とは,マンション管理業協会により行われている資格です.マンションの維持保全に関する対応力の向上を図り,円滑な共同居住に関する社会的な要請に応えることを目的としています.マンションの建物とその設備について,維持や保全に関する知識や能力が一定水準にあることを証します.

資格は試験への合格によって取得しますが,受験には学歴に応じる一定の実務経験または管理業務主任者などの所定の資格を有していることが必要です.これらの要件を欠く場合には,同協会主催の講習の受講によって受験資格を得ることができます.


受験データ(令和2年度)

受験者数

1,220

合格者数

344

合格率

28.2%

資格の概要

資格の名称

資格名
マンション維持修繕技術者
よみ
まんしょんいじしゅうぜんぎじゅつしゃ

資格の種別

資格種別
民間資格
実施団体
一般社団法人 マンション管理業協会
制度開始年
2002(平成14)年

実施団体であるマンション管理業協会は,マンションの管理業務を行う事業者で組織された業界団体です.国交省大臣から試験実施機関として指定を受けて管理業務主任者試験を実施しているほか,マンション維持修繕技術者試験やマンション管理ベーシック研修などを主催し,業界全体の人材育成にも注力しています.

資格の認定と更新

合格後,有資格者としての登録には5年ごとの更新が必要です.

認定方式
試験
有効期間
あり(5年ごと)
更新方法
更新講習の受講,または小論文提出により資格登録を更新する.

試験の概要

受験資格

あり

  • 建築・設備に関する所定の実務経験を有する者
  • 建築士,管理業務主任者マンション管理士等所定の資格を有する者
  • 同協会主催の大規模修繕コンサルタント実務研修の修了者またはマンション維持修繕技術専門課程研修の受講者
試験実施団体
(一社)マンション管理業協会
受験料
11,000円(税込,令和2年度)

受験スケジュール

試験日
1月下旬の日曜日
試験会場
全国7地域8会場(2020年度)
出願期間
10月上旬〜下旬
受験票発送
12月下旬
合格発表
2月中旬

試験の内容

出題形式
択一式(50問,2時間)
試験範囲

マンションの建物・設備の維持修繕業務を円滑に行うために必要な基礎知識や専門知識,現場対応等実践的業務に必要な総合能力や応用能力について出題.

  • マンションの概論(一般建築知識含む)
  • 建物・設備の維持保全,劣化,調査診断,修繕設計
  • 修繕工事の施工・監理
  • マンション修繕に関わる法律等の知識
合格基準
おおむね満点の60〜70%以上の得点で合格

お問い合わせ

実施団体

(一社)マンション管理業協会 試験研修部

http://www.kanrikyo.or.jp/iji/

制度の沿革

高層住宅管理業協会(現 一般社団法人マンション管理業協会)が発足

第1回マンション維持修繕技術者試験が実施

試験制度の変更(試験方式を択一式へ一本化,満点が125点→100点)

受験データ

受験者数・合格者数・合格率の推移

過去5年間に実施されたマンション維持修繕技術者試験の受験者数,合格者数および合格率の推移を図表に示します.近年は受験者数は減少傾向にあるものの,依然として千数百人規模のの受験者数があります.合格率は28%前後で固定化されており,今後の試験でも同水準を保つものと予想されます.


試験回受験者数合格者数合格率
2020年度1,22034428.2
2019年度1,36936927.0
2018年度1,42840528.4
2017年度1,76349428.0
2016年度2,25762827.8

(一社)マンション管理業協会の発表に基づき作成

合格点の推移

過去5年間に実施されたマンション維持修繕技術者試験の合格基準点(合格に必要な最低点)の推移を図示します.2019年度より試験制度が変更されているため,合格基準点の満点に対する比率を比べると,過年度は満点の62〜70%の得点で合格となっていることがわかります.

今後,出題される問題の難易度が高くなることはあり得るものの,過年度の得点水準を目安に合格ラインが設定されるものと予想されます.

(一社)マンション管理業協会の発表に基づき作成