宅建マイスターとは,不動産流通推進センターによる資格です.宅建業従業者の体系的な研修の一環として,宅建士のさらなる資質の向上を目的としています.不動産の取引に際して内在するリスクを回避しながら,公正で合理的な取引を行うための知識と論理的な思考能力が一定水準にあることを証します.

資格の取得には,宅建マイスター試験への合格が必要です.合格により,宅地建物取引士の中でも高い資質を持ちリーダー的な役割を担う宅建マイスターに認定されます.


受験データ(2021年)

受験者数

102

合格者数

35

合格率

34.3%

資格のあらまし

資格の名称

資格名
宅建マイスター
よみ
たっけんまいすたー

資格の種別

資格種別
民間資格
実施団体
公益財団法人 不動産流通推進センター
制度開始年
2014(平成26)年

実施団体である不動産流通推進センターは,不動産流通市場の整備・近代化に対する支援を行う公益法人です.不動産業に従事する人材の育成の一環として宅建マイスターのほか不動産流通関係の資格・検定試験を主催しています.

資格の認定と更新

認定方式
試験
登録機関
(公財)不動産流通推進センター
有効期間
あり(5年間)
更新方法
資格の継続には,5年ごとに手続きを行って更新する.

資格の位置づけ

宅建従業者の研修

本資格は,推進センターの定める従業者教育体系において,宅建士資格取得後の資質向上を企図する研修のひとつであり,その最高位として位置づけられています.

取得の推進
宅建マイスターに認定され3年以上が経過し,業界にとって有用有益な意見を開陳した者を論文・レポートを公表した者を「宅建マイスター・フェロー」として認定する制度がある.

試験の概要

試験名称
宅建マイスター認定試験
試験級
なし
受験資格
宅建業に従事している宅建士であり, ・宅建士取得後5年以上の実務経験 ・不動産流通実務検定のスコア600以上を保持 のいずれかを満たす者
試験実施団体
公益財団法人 不動産流通推進センター
受験料
12,500円(税込,令和2年度)

受験スケジュール

試験日

年1回

1月下旬

試験会場
東京,大阪
出願期間
10月上旬〜翌1月上旬
合格発表
2月下旬

試験の内容

出題形式
記述式,90分
試験範囲
売買契約,重要事項説明

お問い合わせ

実施団体

公益財団法人 不動産流通推進センター

https://www.retpc.jp/meister/

制度の沿革

宅建マイスター認定制度を創設

認定制度の再整備(研修による認定から試験方式へ移行)

資格データ

有資格者の数

不動産適正取引推進機構の発表データを集計すると,認定方式が試験によるものへ移行した2017年以降の合格者はのべ350人(2021年3月現在)です.移行前の講習による認定者の312人と合計すると,認定者はのべ662人になります.

受験データ

受験者数・合格者数・合格率の推移

過去5年間に実施された宅建マイスター認定試験の受験者数,合格者数および合格率の推移を図表に示します.資格制度が試験による認定によるものへ変更された2017年は247人が受験し,以降は毎年百人以上の受験者を集めています.近年の合格率は30%台後半で推移し,徐々に難化する傾向にあります.


試験回受験者数合格者数合格率
2021年1023534.3
2020年1656137.0
2019年1666438.6
2018年1657847.3
2017年24711245.3

(公財)不動産流通推進センターの発表に基づき作成

認定者の地域別内訳

これまでの宅建マイスター認定試験(第1〜5回)認定者の地域別内訳を図表に示します.図表中の地域ブロックは,認定時の都道府県を全国6地域へ割り振り,集計したものです.東京を含む②関東・甲信越のブロックの認定者が240人で,全体の68.6%を占めています.

凡例地域割合
北海道・東北4.3%
関東68.6%
中部9.1%
近畿10.6%
中国・四国4.3%
九州・沖縄3.1%
 合計100.0%
(350人)

各ブロックは以下の各都道府県を含む:

【北海道・東北】北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 【関東】茨城県 栃木県 群馬県 新潟県 山梨県 長野県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 【中部】富山県 石川県 福井県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 【近畿】滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 【中国・四国】鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 【九州・沖縄】福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県

(公財)不動産流通推進センターの発表に基づき作成