再開発プランナーとは,再開発コーディネーター協会による資格です.再開発事業の事業計画や権利変換計画といった都市再開発事業の企画,調整等に関する知識及び技術の水準が一定の水準にある技術者であることが証されます.

これからのまちづくりでは,都市基盤整備とともに,都市機能の再編を目指した建築物の整備を一体的に行うことが重要です.そのためには,市街地再開発事業をはじめとする様々な整備手法を地域の実情に応じて柔軟に活用していくことが必要不可欠となります.再開発プランナーは,権利者の資産保全・有効活用と生活再建という観点から権利調整を行い,様々な法規制との整合を図りつつまちづくり事業を実現に導く包括的な役割を担います.

資格の取得あたっては,学科と実技からなる筆記試験に加えて,都市再開発事業についての実務経験の審査が行われます.審査に合格後,登録手続きを行うことで再開発プランナーとなります.


受験データ(令和2年度,筆記)

受験者数

562

合格者数

165

合格率

29.4%

資格のあらまし

資格の名称

資格名
再開発プランナー
よみ
さいかいはつぷらんなー

資格の種別

資格種別
民間資格
実施団体
一般社団法人 再開発コーディネーター協会
制度開始年
1992(平成4)年

実施団体である再開発コーディネーター協会は,市街地再開発の普及と促進を目的とする社団法人です.人材の養成事業として再開発プランナーのほか都市開発に関する専門知識や技術を有する人への資格認定を行っています.

資格の認定と更新

再開発プランナーとして資格を登録するには,筆記試験に合格した上で,3年以上の再開発に関する実務経験についての審査を受け,認定される必要があります.なお,実務経験の期間には,筆記試験の合格後のものであっても算入されます.

認定方式
試験および実務経験
登録機関
再開発コーディネーター協会
登録要件

以下の両方を満たす者:

  • 筆記試験(学科・実技)の合格
  • 実務経験審査:筆記試験の合格者を対象に,3年以上の実務経験の有無を書類および面接により審査
有効期間
あり(3年間)
更新方法
3年ごとに更新講習を受講して登録を更新する

資格の位置づけ

ステップアップ

再開発プランナー資格を有し,かつ5年以上の実務経験がある者(同等の知識・経験を有すると認められる者を含む)は,再開発コーディネーター協会の個人正会員として,都市再開発に関する高度な専門知識と豊富な経験を有する「再開発コーディネーター」に称されます.また,再開発コーディネーターもしくは再開発プランナーであり,マンション建替えに係る固有の知識や技術を有する者には,「URCAマンション建替えアドバイザー」の称号が付与されます.

試験の概要

試験名称
再開発プランナー試験
受験資格

〔筆記〕 満20歳以上

〔実務経験審査〕 筆記試験の合格者

試験実施団体
(一社)再開発コーディネーター協会
受験料
22,000円(税込,令和2年度)

受験スケジュール

試験日

年1回

筆記:8月下旬

実務経験審査:12月

試験会場
筆記:東京,大阪
出願期間
7月上旬
受験票発送
8月上旬
合格発表

筆記:10月上旬

実務経験審査:翌1月下旬

試験の内容

出題形式

筆記・学科:四肢択一式,2時間

筆記・実技:記述式,3時間

試験範囲

筆記・学科

  1. 市街地再開発事業及びマンション建替え事業に係る法律等
  2. 都市計画法等関連法規
  3. 不動産関連法規
  4. 評価・補償
  5. その他 都市再開発に関連する基礎知識

筆記・実技

市街地再開発事業及びマンション建替え事業の手続き,事業計画及び権利変換計画の作成並びにその他の都市再開発の事業の企画,事業計画及び権利調整に係ること

お問い合わせ

実施団体

一般社団法人 再開発コーディネーター協会 再開発プランナー資格室

http://urca.or.jp/planner/

制度の沿革

再開発コーディネーター協議会が設立(1985年に社団法人へ移行)

建設大臣(現国土交通大臣)認定の審査・証明事業として資格制度が創設

再開発コーディネーター協会の認定資格となる

URCAマンション建替えアドバイザー資格制度の創設

再開発コーディネーター協会が一般社団法人へ移行

資格データ

有資格者の数

再開発コーディネーター協会の発表によると,再開発プランナーの登録者数は3,721人,URCAマンション建替えアドバイザーのの登録者数は1,420人(ともに2020年4月1日現在)です.

受験データ

受験者数・合格者数・合格率の推移

過去5年間に実施された再開発プランナー試験の受験者数,合格者数および合格率の推移を図表に示します.毎年の受験者数は8百人程で,合格率は年により変動はあるものの,例年30%弱の水準で安定しています.


試験回受験者数合格者数合格率
2020年56216529.4
2019年86824828.6
2018年80423529.2
2017年85324929.2
2016年75821127.8

(一社)再開発コーディネーター協会の発表に基づき作成