ビル経営管理士とは,日本ビルヂング経営センターによる任意の資格制度です.賃貸オフィスビルにおける企画や運営,契約,管理などいわゆるプロパティ・マネジメントの従事者として,知識や能力が一定水準にあることを証します.
資格の登録には,試験の合格に加えて,賃貸ビル経営管理に関する一定年数の業務経験(2〜5年)が必要になります.
ビル経営管理士とは,日本ビルヂング経営センターによる任意の資格制度です.賃貸オフィスビルにおける企画や運営,契約,管理などいわゆるプロパティ・マネジメントの従事者として,知識や能力が一定水準にあることを証します.
資格の登録には,試験の合格に加えて,賃貸ビル経営管理に関する一定年数の業務経験(2〜5年)が必要になります.
上記以外にも,CBAと称されることがあります.
実施団体である日本ビルヂング経営センターは,ビルの経営管理に携わる従業者材教育を行っている財団法人です.賃貸ビル事業者の組織である日本ビルヂング協会が主導して設立されました.ビル経営管理士資格を主催するほか,ビル経営に関する各種の研修を開講しています.
ビル経営管理士試験に合格後,日本ビルヂング経営センターへ「ビル経営管理士」として登録し,登録証の交付を受けることができます. なお,試験合格者は,実務経験要件を充足した後に資格の登録申請を行うことも可能です.
階数が5以上で,延べ面積が1,000㎡を超える賃貸ビル経営管理の業務に現に従事している者,過去に従事していた者,または今後従事しようとしている者で,次の条件のいずれかを満たす者:
5年ごとに更新登録を行うことで,資格登録が継続される.
更新時には,次のいずれかに該当することが必要:
指定の講習を修了することで,本試験において一部科目が免除される制度があります.
ビル経営管理士は,国土交通大臣登録証明事業に指定されており,以下に挙げる人的要件を満たす資格のひとつとなっています.
不動産特定共同事業の業務管理者
不動産特定共同事業の許可を受ける際には,一定の資格を持った業務管理者を設置しなければならない(不特法17条).宅地建物取引士資格登録者であり,かつ以下のいずれかの認定を受けている者は,登録証明事業による証明を受けた者に該当し,業務管理者になることができる(不特法施行規則21条の3).
なし
誰でも受験することができる
例年:全国6会場(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡)
2020年度は,インターネットによるリモート試験によって実施
(全3分野・4科目)
①総合問題 60分・30点
②企画・立案 50分・90点
③賃貸営業 50分・90点
④管理・運営 50分・90点
科目②〜③は択一式,穴埋め式,科目①は他3科目の総合問題を記述式で出題.
あり
日本ビルヂング経営センターが実施している通信教育「ビル経営管理講座」を修了した受験者に対しては,1時限目の「総合問題」が免除され,一律30点(各科目10点配分)が加点される.
日本ビルヂング協会連合会の主導により日本ビルヂング経営センターが発足(翌3月に財団法人へ移行) | |
通信教育講座が開講 | |
ビル経営管理士の資格証明事業が開始 |
過去5年間に実施されたビル経営管理士試験の受験者数,合格者数および合格率の推移を図表に示します.例年,受験者数は七百人弱,合格率はほぼ70%の安定した試験です.2020年度は試験方式がIBC/CBT方式によるものへ変更されましたが,大きな増減はなく,例年通りの結果を示しています.
試験回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2020年度 | 681人 | 463人 | 68.0% |
2019年度 | 673人 | 501人 | 74.4% |
2018年度 | 659人 | 475人 | 72.1% |
2017年度 | 616人 | 428人 | 69.5% |
2016年度 | 664人 | 461人 | 69.4% |
(一財)日本ビルヂング経営センターの発表に基づき作成
2020年度のビル経営管理士試験合格者の性別内訳を図表に示します.合格者の男女別の比率は,男性が85.3%(395人),女性が14.3%(66人)でした.
凡例 | 項目 | 内訳 |
---|---|---|
① | 男性 | 395人 |
② | 女性 | 66人 |
(一財)日本ビルヂング経営センターの発表に基づき作成
2020年度のビル経営管理士試験の合格者の平均年齢は,37.3歳です.
過去5年間に実施された管理業務主任者試験の合格基準点(合格に必要な最低点)の推移を図示します.期間中(平成28年〜令和2年)の合格基準点の平均は185.8点で,合格には満点のおおむね60〜65%の得点が求められていることがわかります.